2010年12月5日日曜日

国旗・国歌から国を知る ~イタリア編~

今回はイタリア。まずは国旗から。



皆さんご存知のこの国旗の歴史は古く、1797年に北イタリアの小国家(ナポレオン帝国の衛星国)であったチスパナーダ共和国において採用されたものがその始まりです。しかし、当時は今と違って横向きでした。(下図)



今のような国旗が定着し始めたのは19世紀半ばのイタリア統一運動(リソルジメント)のころでした。そして、1861年イタリア王国が成立すると三色旗(トリコロール)は正式な国旗として採用されました(下図)。




戦後、中央部の紋章が外され、今に至るわけです。このように、イタリア国旗はイタリアの民族意識の高揚に大いに役立ったということが分かります。



続いては国歌。




この国家は「マーメリの讃歌」と呼ばれ、1946年に使われ始めました(法制化されたのは2005年)。歌詞は以下の通りです(一番のみ)。


イタリアの兄弟よ、イタリアは今目覚めた。
スキピオの兜を頭に載き
勝利は何処にあらん
主が創りたもうたローマの僕
わがイタリア、その美しい髪を捧げよ
さあ、隊列を組め、我等は死をも恐れぬ
イタリアが呼んでいる、そうだ!




このように古代ローマの伝説なども歌詞に反映されていますが、一部ではこの内容を殉国的・ファシズム的だとみなし、歌唱・演奏を拒否する人もいるそうです。しかし、サッカーの国際試合では、観客・選手全員で大合唱されるのが定番となっており、国民への浸透度は高いことが分かります。

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